パラレル・どっと・混む〜Episode2〜
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「え、ほんと?」
「うん! あと一人だって!」
元の世界に戻った私は千晶から、行方不明者が一気に帰還して、残りはあと一人だと聞かされた。
「でも残念、あと一人か」
大きなため息が思わず漏れる。
でもあれだけやったのに、と思うか、一度でほとんど還って来てくれた、と思うかで気持ちはいくらでも変わるものだ。
「でもあと一人。次元に取り残された人はどれだけ不安だろうって考えるとまだ完全に喜べないや」
「うん……だね」
帰還後に検査を受けるいつもの病院で、千晶と話した。
「あ~それでね、実は」
「うん?」
「バレた」
「何が?」
「柳くんに勘づかれてたよ。こちらに彼らがいないって事に」
「え、マジか! うぬぅ、さすが参謀」
ただ、すぐ話を広めた形跡はあの状況ではなかったと思う。
「でも謎と言うか、妙な事を言ってたのが気にはなる」
「え、何、なんだって?」
あの時アルバムを見ながら確信を突いてくる柳くんにヤバいなと感じた。
「俺たちがいないなら却って好都合、やる価値はあるって」
「……柳のやつ、何やらかす気だ?」
千晶も眉をひそめて腕組みをした。
「でもあと一人なら、次の移動で最後になるだろうし、絶対私も行くからね!」
鼻息も荒く千晶が宣言した。千晶も私もちょうど春休みだし、都合はつく。
「うん、これで決着つけよう」
あと一人。あと一回。
次はどこへ出るのか。
跡部くんから預かった携帯をそっと取り出した。これは次元を越えない。向こうでしか繋がらないものだ。
空の青を塗り込めたようなブルーの機種。
(充電器忘れてるよ跡部くん……)
またちょっと笑ってしまった。
fin.
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