パラレル・どっと・混む〜Episode2〜
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その時、カップ横の跡部くんのスマホが震えた。
「わかったか?」
短く話す会話の内容から、やはり大がかりな八百長賭けテニスが大会の裏で行われていたことが判明したようだ。
そして、その犯行グループは大会主催者らしい。
「犯人は? 捕まったの?」
スマホをテーブルに戻した跡部くんに聞いた。
「ああ、もうニュース速報で流れてるらしいぜ。またこちらのインタビューも忙しくなりそうだ」
そう言い終わらないうちに
「跡部、なんや知らんけど乗客全員集合してくれやと」
何やら面倒そうな面持ちの忍足くんが呼びに来た。
「ああ、わかった」
椅子から立ち上がった跡部くんが入り口で振り返った。
「案内をさせるから、浩美は先に客室へ行って休んでろ」
「うん、ありがとう」
「ほなまた」
着水からのインタビュー責めのせいなのだろうか、疲れてぎこちない笑顔の忍足くんがちょっとだけ手を上げた。
私もそれに応えて二人に手を振った。
ケーキだけでも食べる!
一人になった私は急いでまだ口をつけていないケーキをパクつき、紅茶で流し込んだ。
「跡部ごめん、バイバイ」
もう見えない背中に告げた。
そう、イーグルが轟音と共に近づいて来ていたのだ。
この世界に呼ばれた役割は、おそらく彼らを救うことだったのだろう。
「今回はめちゃくちゃ頑張ったし、残った人も全員帰還出来るといいな……」
イーグルに包まれるような浮遊感を感じたとたんに目の前の景色はスッと消えた。
浩美のいたテーブルに丸井宛のガムの山だけが名残りのように乗っていた。