パラレル・どっと・混む〜Episode2〜
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「そうだ浩美。お前にこれを持っていて欲しい」
「うん?」
ケーキを一口大にカットしてフォークで差したところだが、跡部くんが胸ポケットから取り出した物を見た。
「何それ、スマホ?」
「そうだ、俺様が使っているうちの一台だ。本当はショップでお前の好きな物を選ばせたいが、とりあえずでも急ぎで持たせたい」
それは空にも似た濃いブルーの色をしていた。
「綺麗だね」
作りや見た目も結構ゴツく、女子はあまり選ばないタイプかも、と感じるが私には大歓迎の機種だ。
「いいね、こういう頑丈そうなの好みだよ」
私が嬉しそうにそれを手に取り、しげしげと撫で回したりする様を跡部くんも微笑ましげに眺めている。
「一時しのぎでも好みに合うならよかったぜ。こちらではお前のスマホは通じねえらしいから、緊急連絡用に持っていてくれ」
「そうだね。了解、ありがとう」
「俺様の携帯番号、自宅の番号、その他必要と思われる番号や連絡先は全部アドレス帳に入れてあるから確認してくれ。あとアプリやSNSも好きに使って構わねえからな」
そう言われて早速アドレス帳を開ける。
(……跡部くんて、一体何台携帯を持ってるんだ?)
跡部景吾の名前だけで番号がずらりと並んでいるんですが。
いつもこの台数持ち歩くわけないだろうし、緊急時に一台ずつ掛けてられないと思うんだが。
その時はどうするんだ?
たまたま掛けた一台でヒットすればいいけど。もしハズレが続いたら……
(他の人に応援頼むよな)
ゆっくりお茶を楽しみながら、笑顔でこちらを見ている跡部くんに、私は心の中で笑いを堪えていた。
(跡部くん、案外可愛いじゃんか)