夏の幻*
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私は、山吹中学校に通う1年生…。
3年生に兄がいます。
兄はテニス部。
妹の贔屓目でなくても、兄は強いと思います。
それにかっこいいし、私の自慢のお兄ちゃんです。
「渚、来たのか?」
コートの中のお兄ちゃんが私を見つけると、笑って声をかけてくれた。
「うん、お兄ちゃんの練習が終わったら、一緒に帰ろうと思って…いい?」
「ああ、いいよ。一緒に帰ろう」
ちょっと手を振ると、お兄ちゃんはまた戻って行った。
「いいなぁ、千石先輩がお兄さんだなんて、ホント渚ちゃんてラッキーだよね~」
クラスの友達が羨ましそうに言う。
「えへへ…」
私は少し照れて返事をした。
確かに、学校の人気者で、テニスも強くて、かっこいい人が自分の兄だなんて、ラッキーだけど…
妹の私には、ちょっと過保護かも…って、たまに思います。
『お前の彼氏になる奴はテニス部から選べ』とか
『テニスをする奴が彼氏になったら、絶対俺が潰してやる』とか
微妙にズレてることを言います。
そんなだから…私はお兄ちゃんに言えないでいます…。
私の好きな人……。