パラレル・どっと・混む〜Episode2〜
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「うん、まず私はこの世界の住人じゃない。それはわかるよね?」
「ああ」
「そのいない人間が操縦してたらおかしい。そもそも出国も入国もしていない、記録もない」
「あー……」
なんとなく理解してくる幸村。
「でも何で俺?」
「ごめん、声で選抜した。管制塔とやり取りしたのは私だから、バスやテノールの連中ではいささか無理がある」
「……はあ、なるほど。でも、声だけなら不二も越前もいるし、子供っぽいけど四天宝寺の遠山も。それこそ女性なら青学顧問の竜崎先生が適任じゃない?」
「あ~、正直他の人はね幸村ほど交流も親交もないし、こんな大事頼みにくいし、頼めない」
幸村の返事にそりゃそうだよな、思うが選抜対象は非常に少ないのだ。
「でも俺、きみほど英会話能力あると思えないよ?」
頼られた事は嬉しそうだが、やはり困惑も隠せない様子だ。
「極端な話、管制塔とは航空用語だけであとは話せなくても大丈夫だよ。民間人だし、必死だったから覚えてないで押し通せばいいよ」
笑いながら言う浩美に、いや、その航空用語がそもそも民間人には謎だろ? と立海の誰もが思った。
「仕方ないな。それじゃ、それ貸しでいいかな?」
言葉通り仕方ない、というような感じの中にも、好奇心と部長らしい責任感が幸村の中で頭をもたげた。
「ああ、そうだね。これからの事考えたら、幸村にはかなり負担かけるだろうからいいよ。借りとく」
「負担?」
そんなに重荷になるものなのか? とその時の幸村はあまり深くは思いもしなかった。
しばらくすると、ラウンジの扉を開けて機材を抱えた外国人のグループが幾人も入って来るのが見えた。
「来た!」
「え?」
「柳、あの連中に何か聞かれたら“それは彼だ”と言って」
幸村を指差し、浩美は脱兎の如くその場から逃げ去った。
「なんじゃ?」
「え?」
「どうしたんスか?」
浩美が言う通り、聞かれた柳は答えた。
「それなら彼ですよ」
「Oh!」
「Wow!」
「Whoa!」
「You are amazing!」
口々に言いつつ幸村は幾重にも取り囲まれ、カメラのフラッシュとインタビュー攻勢を浴びまくった。