パラレル・どっと・混む〜Episode2〜
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『パラレル・どっと・混む4』
~英国式庭球事情~
ここは一体どこだ……?
毎度の事ながら、行方不明者探索の旅に出た私だが……。
暗闇から出た先はさして広くもない空間だった。
(これ、絶対飛行機の中だよね)
辺りを注意深く見回すと荷物室と思われる室内と、航空機の飛行音が聞こえるからだ。
「……この荷物の量と場所の感じからしてここ小型飛行機の後部か」
置いてある荷物はどれもスポーツバッグで、よく休日の電車内等で見かける試合に遠征する運動部のに似てるな、と思ったらドンピシャだった。
「……」
何の嫌がらせなんだろうな。
バッグにあるロゴは既に見知っている学校のものばかりだった。
「……勘弁してくれ……」
とは思ったが別次元の彼らかもしれないし、同じ次元でも過去や未来かもしれない。
しかし、荷物は彼らの物しかないようだ。
「小型っぽいし、チャーター機かもしれないな……いや、跡部家の自家用って線も……」
と、思いもう一度辺りを見回したが、カスタマイズされた様子はなかった。
「まあ、前回乗せてもらったあれは大型のボーイングだったし、これは100席前後くらいの規模だろうから、一般的なチャーター機だろうね」
しかし、彼らの荷物しかないということは、普通にテニスの試合で遠方まで行くか帰って来たかなんだろう。近場ならバスや電車で出向くだろうし。
と、ここまで考えたところでドアに目が行った。
「なんだこれ……」
ドアノブからコードが数本垂れ下がっている。そのコードの伸びる先を視線で辿ると妙な箱に繋がり、コードはその中に消えていた。