トリップシリーズもので、いつものヒロインは全く登場しません。高校生ヒロインの冒険譚です。
パラレル・どっと・混む〜Episode1〜*
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「こんちはー」
ノックと共に病室に現れたのは意外なことに芥川くんだった。
「芥川?」
私と千晶は予想外の上をいく人物の登場にびっくりした。
「へへ、驚いたっしょ」
本人も承知なのか、おどけたように笑いながら
「お見舞いだC~」
と言って背中に隠していた小さなブーケをそっと出した。
「普通の花束にしちゃうとさ、跡部からの花で埋まっている部屋には飾りきれないっしょ」
だからコップサイズの選んだC~と、はにかむ姿が優しい。
確かに、豪華で見事な花たちが持ち込まれた部屋はフラワーショップかと見紛うほどの数になっている。
(これ、絶対夜中に酸素不足で息苦しくなるわ)
窓を開けて、ミニキッチンとバスルームの換気扇もずっと回しておかないとな、と頭の中で変なことを真面目に考えていた。
「俺、跡部と小さい頃からずっと一緒にいたからさ、跡部の初恋の話っていっつも聞いてたんだよね~」
勧めたソファーに腰を下ろすと芥川は唐突に語り出した。
「へえ、そうなんだ」
「うん! スッゴい大事な女の子がいるって。その子の話する時の跡部ってめっちゃくっちゃ幸せそうでさ、とろけそうなんだよね~」
「へ、へえ、そうなんだ~」
それってもしや私のことか? ここは照れる場面なのか? と思い、微笑もうとしたが口の端がひきつっただけだった。
そして目の端には千晶がそっと病室のドアを閉めて出ていく姿が映った。
「だからさ、俺にはすぐわかったんだ」
ニコニコと芥川くんが嬉しそうだ。
「跡部がいつも言ってたから。跡部が抱きしめる女の子は世界中でたった一人、初恋の人しかいないって」
『俺様は彼女しか要らねえ、他の女は必要ねえ。生涯想う女は彼女だけだ』