トリップシリーズもので、いつものヒロインは全く登場しません。高校生ヒロインの冒険譚です。
パラレル・どっと・混む〜Episode1〜*
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『パラレル・どっと・混む3』
~Chaser~時を追う者
ここは一体どこだ?
例によって、行方不明者の探索に出かけた私は思わず辺りを見回した。そして呆然となった。
辺り一面、針葉樹だ。
というか、針葉樹しかない。針葉樹に取り囲まれている。
針葉樹以外で見えるのは空しかない。
「参ったな。ほんとにどこに飛ばされたんだ?」
何か他に場所のわかるものはないかと、必死になって空を仰ぎ地面に視線を這わせ駆けずり回った。
「あれ」
やがて針葉樹の隙間にキラリと反射するものが見えた。
急いで向かったその先にあったのは湖だった。
小ぶりだけれど、澄んだ湖面に山が映り傾きかけた日射しがさざ波に輝いている。
「山あいの湖か……」
新しい風景にも人影はまるでなく、このまま日が落ちたら
「野宿確定じゃないか」
私は自分でもわかるほど落胆してその場に座り込んでしまった。
「ほんとにここ一体どこなんだろう」
再び立ち上がろうにも歩き回った疲れもあり、この際少しだけでも休もうと手を頭の後ろにやり草の上に寝転ぼうとした、ら、
「痛っ!」
頭を思い切り何かにぶつけた。
「た~、何?」
後頭部をさすりながら体の向きを変えると、見えたのは細い木の柱。
「うん?」
視線を上げるとそれは看板だった。
何が書かれているのかよく見ようと慌てて立ち上がり、数歩下がったが、残念なことに看板の文字はすべて英語だった。
「あ! え、英文? え、はあ?」
わけがわからん。
わかったのはここが日本じゃないということだ。