月光小夜曲*
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(家に電話をして迎えに来て貰おう…)
あたしの荷物が、部室からちゃんとこちらに運ばれている。
携帯を手に取ると、横になったまま、自宅の登録番号を押した。
つながった音がしたので、すぐ言った。
「あたしだけど」
「俺様だが」
「……………あれ?」
「どうした?」
「跡部さん…?」
「決まっているだろ」
あたしは、目が点になった。
「ま…間違えました」
「あーん?一体どこと間違えるんだ?」
「じ…自分家…」
「……お前、目は開いているのか?」
「…半分寝てた」
「…どこからかけてるんだ?」
「…保健室…青学の」
跡部さんが、ひと呼吸置くのがわかった。
「…何をやった…?」
「…テニス…」
跡部さんが、ゆっくりと椅子から立ち上がる気配がした。
「…待ってろ。俺様が迎えに行ってやる」
「え?いやあの、それには及びませんが…」
『ツー』
また切られた…。
しばらくすると、保健室に早足で近づく足音が廊下から響いた。
跡部さんは、いきなり保健室の扉を開けると
「動けるのか?」
あたしに聞いた。
足を動かしてみる。
「まだ、痺れる…ちょっと無理みたい」
あたしは、ため息と一緒に言った。