月光小夜曲*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「いえ…」
あたしは起き上がろうとしたけど…だめだった。
(結構きつかったからな…)
「無理しないで、休んでて」
不二先輩は椅子から立ち上がると、あたしを布団に、そっと押し返した。
「すみません…」
ちょっと申し訳なくて、かけ布団の陰から目で謝った。
「謝らないで。元々僕が、強引に話を進めたんだから…ね」
「でも、途中で終わってしまったから…。最後まで打ちたかったな…」
あたしは、布団から顔を出すと、ぼんやりと視線を壁に這わせた。
「ふふ…でもホントに凄かったよ。七星ちゃんの攻撃」
不二先輩は言った。
─でもそれは違う…。
「先輩、あたしは攻撃はしていません」
不二先輩に顔を向けると、あたしは言った。
「……え?」
先輩は怪訝そうな表情を浮かべた。
「あたしは、自分を守っただけです。あたしは一定時間内しか動けないから、その時間内で必ず相手を仕留めないと自分がダメになる…だから、精一杯自分を守るんです」
「………」
先輩が驚いたように見つめて来る。
「不二、いいか」
保健室の扉をノックして、手塚先輩が入って来た。
「ああ…話し合い?」
「そうだ」
「わかった、行くよ」
不二先輩は、立ち上がると
「七星ちゃんはまだ休んでて。また来るから」
あたしにそう言うと、手塚先輩と保健室から出て行った。