トリップシリーズもので、いつものヒロインは全く登場しません。高校生ヒロインの冒険譚です。
パラレル・どっと・混む〜Episode1〜*
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「え、沖縄?」
『そうなの! 四天宝寺までいないのよ! もう何のために来たのかわかんない。こうなったら意地でもテニプリキャラに会うからね! あ、搭乗時間だから、じゃね~』
「え、ちょっ……」
こっちに戻れと言おうとしたのに。
でも、柳くんの携帯番号はメモさせたから、私がいつまでもこの学校に残らなければならない理由はなくなったけど……
「逆に柳くんと離れたらマズいことになったんじゃ……」
そもそも後先考えず突っ走る千晶がいけないんだけど。
「と言うことになりました」
と、私は部室に戻り、千晶からの電話内容をみんなに伝えた。
「沖縄……比嘉かい? キミの友人とやらは、かなりパワフルだね」
幸村くんが笑った。
「落ち着きが足りないと言うか。焦らずにここにいればちゃんと君達に会えたはずなのに」
ため息がついもれる。
「フフ、本当だね。比嘉も留守なのに」
「ええ?」
「それは本当だ、比嘉は俺達と一緒のコースで回ったからな。ただ、比嘉が沖縄に戻るのは明日だ」
つくづくついていないな、千晶は。
「その人、気の毒すぎて何か笑えるっスね」
「まったくだ」
「そうですね」
「計画的に事を運ばんからだ」
「頭はあるんに愉快な奴ぜよ」
それぞれに言う中で、仁王くんがちょっと一言言ってくれた。
「立海の番号を調べて連絡入れとるんじゃから、他の学校も調べて、テニス部員がいるか確認取ればわざわざ大阪や沖縄まで飛ぶ必要ないナリ」
ですよねー。
「ところで柳くん」
「ん?」
「柳くんの携帯番号を千晶に伝えたでしょ? そうなるといつ連絡があるかわからないから、私はずっと柳くんといなきゃいけない状態だよね?」
「……そうだな、これは迂闊だった」
とっさの助け舟が仇になったようで、柳くんは片手で顔を押さえた。
「あ、そうか。細かい打ち合わせなんて何もしないで切られたんだっけ?」
それは困ったね、と幸村くんも表情が曇る。