俺様からの贈り物*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「これは……」
一体何がどうした、と帰宅して自分の部屋のドアを開けた七星は固まった。
なぜならば、ベッドの上にある覚えのない巨大ぬいぐるみに始まり、机の上、床の上、あらゆる場所に見知らぬ贈り物が山になっていたのだ。
「あ、それねイブの夜に跡部さん宅から届いたのよ。なんでも学校のお友達からビンゴ大会での贈り物ですって。凄いわね」
母に言われて
(ビンゴ大会……?)
クリスマス会での話だとはわかったが、そのビンゴ大会の最中に七星はヘリで大空へ舞い上がっていたのだから、そんなイベントは知るよしもなかった。
巨大ぬいぐるみは幸村が持って帰るのが嫌で、七星へのプレゼントに切り替えてしまおうと考えた結果だ。
他のプレゼントも幸村に便乗したメンバーからのに他ならない。
加えて
「七星、これも今運ばれて来たんだけれど……」
母の声が消えそうだ。
七星を送ってきた跡部のリムジンの後ろには、実は後続のトラックもいて、客船のツリーの下にあった贈り物の山が全て積み込まれて来ていたのだ。
「嘘……」
七星の声も消えそうだ。
「ふ、俺様からの贈り物だ、遠慮なんかいらねえからな?」
豪快に指パッチンすると跡部は颯爽とリムジンに乗り込んだ。
荷台が空になったトラックもそれに続いて身軽に帰って行った。
「なんだこれは? 何がどうしたんだ?」
帰宅した父も玄関先の大珍事に目を丸くする。
「……サンタクロースが橇ごとひっくり返って落としたみたい……」
そう言うので精一杯だった。
(ホントこれどうしよう)
クリスマスは終わったのに、山積みの贈り物がずっと華やかさを残していた。
Fin.