月光小夜曲*
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「…わかった。仮だ。それ以上はさせない…」
手塚先輩はそう言うと、またあたしの手を引っ張って、部室へと連れて行った。
「…部活のある日は、ここで俺を待っててくれるか?」
部室に入ると手塚先輩は、あたしに背中を向けたままそう言った。
「…別に…構いませんが…」
あたしは答えた。
「…すまない」
別に謝らなくても…と思ったけど、
「これが一応ユニフォームだ。何も持ってないだろ?」
手塚先輩がユニフォームを渡してくれたから、それには答えず
「あ、はい」
と返事をした。
「あとはラケットか…別に本格的にやる必要はないが…」
手塚先輩はつぶやくと、
「着替えたら、来てくれ。ラケットは出来るだけ軽いのがいいだろう。ちょっと皆のと検討してみる」
それだけ言うと、手塚先輩はコートに戻った。
「はぁ…」
あたしはため息をついた。結局、ここでも男子テニス部員……。
まぁ、女子テニスに行ったら全然会えないし、仮入部の意味ないもんね。
あたしは着替え終わると、コートに向かった。
「越前…」
大石がつぶやいた。
「何スか?」
リョーマが大石を振り返り返事をする。
「いや…越前がもう一人…」
大石がコートの入り口を見たまま固まった。