俺様からの贈り物*
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そして小笠原の固有種と言われるオガサワラオオコウモリも見ることが出来た。
「明日の昼はザトウクジラを見ようぜ
」
「クジラ見られるんですか?」
「年末から五月頃に繁殖のために姿を現すって話だから、この時期はちょうど見られるはずだぜ」
砂浜に行こうと跡部さんに誘われ、ガイドさんとお付きの人も込みでぞろぞろと移動した。
「運が良ければ見えますが……」
そう呟き満天の空を振り仰いだガイドさんが「あそこ!」と一点を指した。
「え」
「南十字星ですよ」
「……え?」
南十字星と聞き、あたしは目を見開いてガイドさんの指先の方向に急いで視線を這わせた。
声も出ない。
まさか北半球の日本で南半球の星が見られるなんて。
ただ立ちすくんで星座を見続ける七星に跡部も静かに微笑み、その姿を見つめていた。
星を堪能した後、宿は跡部さんの客船なので船に戻った。そして桟橋から一度離れ、沖合いに停泊した。
先ほどの南十字星が忘れられず、甲板に出て再び空を見上げた。
「良ければこれでご覧になられますか?」
部屋にいないあたしを呼びに来たのか、撮影班の人があの時使っていた暗視カメラと思われるものを手のひらに乗せてくれた。
「ここは肉眼でもかなり見えますが、それはオーロラというナイトビジョンカメラで照明があっても星が見えるし暗闇でも見えるんですよ」
「そんなに解像度が?」
言われるまま、手のひらのカメラをちょっと空に向けてみた。