俺様からの贈り物*
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「夜の動植物を観察するナイトツアーにご案内しますね」
迎えに来てくれたガイドさんが、そう言いながら先導してくれる後を着いて行った。
「足元暗いから気をつけろよ」
という理由で跡部さんはあたしの手を繋ぐと、ぴったり横に並び歩いた。
二人三脚みたいだなと、ちょっと思ってしまったのは内緒だ。
「……何か光ってる?」
ほどなくして、暗い木々の間に蓄電した光がほの明るく灯るようにいくつも散在しているのが目に入った。
「あれが光るキノコ、グリーンペペですよ」
「光るキノコ?」
驚いて、その名の通り緑に光るものに近づいた。
「本当にキノコが光ってる!」
あたしがキャーキャー騒ぎながらスマホのカメラで光るキノコを撮る姿に、跡部さんは何だか嬉しそうにしていた。
「跡部さんは撮らないんですか?」
「あ、ああ、そうだな。よし俺様も撮ろう」
と言い撮り始めた。その後ろで跡部家のお付きの人が暗視カメラなのかという代物で、跡部さんはともかくあたしもフレームに入れているような……?
あたしがチラチラと後ろを気にするせいか、
「気にするな、俺様が旅行する時は必ず撮影班も同行して俺様の旅行アルバムを作成することになっているんだ」
あっけらかんと跡部さんは答えた。
(え?)
撮影班……?
俺様のアルバム……?
何それと思ったが、跡部さんなんだ、跡部財閥なんだ、と意味もなく自分に言い聞かせた。