俺様からの贈り物*
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最初の文句はどこへやら。自分を褒めない跡部にちょっとムカついたりする七星の頬が膨らむ。
「さて、お待たせだ。お前達の幸運の女神は見事やってのけたぜ」
ゲームルームの扉を勢いよく開けると跡部は中にいる青学、氷帝、立海のメンバーに声をかけた。
「え…」
「じゃ、鍵は見つかったんだね」
「やったーっ」
「わっ、七星ちゃんかっわいーっ!」
「あ! ほんとだ、すげーっ!」
跡部の後ろからそっと顔を覗かせた七星に視線が集中し、急に恥ずかしくなった。
「そら、開けてやれよ。そこのドアだ」
後ろを振り返り、跡部は七星を促(うなが)した。
「あ…はい」
手の中に握りしめて来た鍵を跡部の言葉でもう一度握り直すと、部屋の中にいるみんなの視線を身体に感じながら、七星は指示された扉の前に立った。
ただ鍵を開けるだけなのに少し緊張している。
早く開けないと…みんなが待ってる。そう思う気持ちを落ち着けようと軽く深呼吸をしてゆっくりと鍵穴に鍵を差し込んだ。
ガチャリ、と金属の重い音がして鍵は右へ回った。
その音で部屋からは歓声と拍手が湧いた。
「よし、後はいいぜお嬢ちゃん。さて、俺様からの贈り物だ」
そう跡部が言うと、待機していたメイドが二人観音開きの扉を左右両側から同時に開いた。
そこはゲームルームからの続き部屋ながらもかなりな広さがあり、窓側に飾られた高さのあるツリーの下や各所のテーブルの上や下に置かれた大小様々な包みのプレゼントの山にメンバー達は色めき立った。
「うおーっ!」
「やったーっ」
「すげーっ!」
「さすが跡部だ」
次々と贈り物であふれた宝箱へと足を踏み入れたメンバーが歓声を上げ、ラッピングされた品々を吟味していく。
「俺達はこっちだ」
「え?」
どのプレゼントにしようか、いくつ貰っていいのか、ひとつ手に取っては他のメンバーが手にした物に目移りしたりで大にぎわいの宝部屋を尻目に、跡部は七星の手を引いた。
「お前には俺様からの特別プレゼントを用意している」
七星が応える間もなく、跡部は早足でみんなのいる部屋からどんどんと離れて行く。
背の高い跡部に大股で、その上早足で歩かれてはたまらない。連行される気分だ。