俺様からの贈り物*
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廊下を歩きながら七星は考える。
(自分で何も思いつかなかったのが嫌になる……これじゃ宿題の答えを全部教えて貰ったのと一緒だ……)
はぁ、と先ほどのホールの前の扉に立つとため息をついた。
そのせいかすぐに扉を開ける気になれずにいた。
中で跡部が待っていると言われても、素直に『鍵を下さい』とは言えない。
(へそ曲がりなのかなぁ……)
単に解いたのは自分ではなく悔しいというのもあるが、何もしていないのにそのまま跡部の前に立つ恥ずかしさもあった。
(どうしよう……)
ただ扉の前にいても時間だけはいたずらに過ぎていく。
(そうだ……)
ふと思い出し、扉の前を離れると七星は一目散に廊下の向こうへと速足で目指した。
「聞いて来た」
簡単に言いながら、柳は乾と樺地の待つ応接間の扉を開けた。
「どうだった? 蓮二の目当ての物はあったか?」
元の場所に座る柳にレンズの縁をキラリと反射させ、乾も話の成果を聞こうと身を乗り出した。
「あった」
飲み残していた自分の紅茶をひと口飲むと柳は続けた。