俺様からの贈り物*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「それは俺達は関与しない」
「俺達の役目は鍵を見つけることだ」
二人の声は優しい。いつの間にかすっかり暗くなったガラス窓に二人の姿と自分が映る。
夕暮れ頃から鍵探しのゲームが始まった。
だが、今はもう暗い。冬の日暮れが早いとは言え、それなりに時間は経っている。
「…跡部さんが一人で……」
ガラス窓に映る自分につぶやくように問いかける。
「そうだ」
「行ってやれ。王様が待ちくたびれてしまうぞ」
二人の声に押されるように七星は大きく息を吸った。そしてそのままガラス窓の二人に頭を下げた。
「ありがとうございました。柳さん、乾先輩」
入口の扉に向かいながら七星は振り返る。
「あ、でも跡部さんには何と言えば……」
少し不安気な顔で二人を見た。
「何、簡単だよ『鍵を下さい』それでいい」
乾の口元がほころぶ。
「それで足りなければ『あなたが持っている鍵です』とつけ加えればいい」
柳も微笑んだ。
「わかりました。何から何まですみません」
今度は深々と一礼した。
「樺地さんもありがとうございました」
入口近くに控えるようにずっと立っていた樺地にもお辞儀をした。