俺様からの贈り物*
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「クリスマスだし、特別大サービスをしよう」
「長引かせても俺達にメリットは何もないからね」
上から二人の声が続けて舞い落ちる。ガラス窓の向こう側に降る雪とは違って暖かく降ってくる。
「24番目の窓にいる王様」
「跡部にしてはセンスのないギャグだが、アドベントで跡部だ」
「跡部がいるのは氷帝学園。氷帝はアイスキングダム」
「自分をキングと言い切る奴もまた跡部のみ」
「はぁ……」
二人の交互に発せられるボケにもツッコミにもならない掛け合い。ただ聞くだけの七星。
「つまり、鍵は跡部が持っている」
「…え…? でも、隠してあるんじゃ…」
「隠してなんかいない。最初からずっと跡部が持っているんだ。そして高寺が来るのをあの広いホールでたった一人で待っている」
柳の言葉にまばたきが止まる。さっきまでにぎやかだった広いホールに跡部が一人で……?
誰もいないホール、ポツリと一人椅子に座り所在なげに曇るガラス窓から外を見る跡部。そんな場面が脳裏を過(よ)ぎった。
「……でも、なぜ……?」
跡部の意図がわからない。七星は見上げていた顔を下に向けまばたいた。