月光小夜曲*
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「お嬢ちゃんは一人しかいねぇのに、群がる野郎は数知れず…みてぇだしな。お前はどうなんだ?手塚。同じ青学テニス部の仲間でも、蹴落とせるのか?」
「…当然だ…。お前こそやれるのか?跡部」
「決まってる。忍足の一人や二人、張り倒すさ」
『君には渡さないよ、手塚。もちろん越前にもね』
(俺は不二と越前を倒すのか…)
「今日のお嬢ちゃんは、元気だが?」
「…何?」
正門から半分ほど跡部家の車が見える。
「俺がこのまま送ってもいいんだが…」
「高寺は俺が送る」
手塚はそう言うと、車に向かって歩き出した。
「手塚先輩?」
ガチャリと後部座席のドアを開けたのは、跡部さんじゃなかったから、あたしは驚いた。
「おいで、七星」
手塚先輩は優しく微笑むと、あたしに手を差し出した。
車から降りていいものかどうかわからなくて、あたしは跡部さんに視線を移した。
「今日は、散々つき合わせたからな。後は自由にしろ。そら、今日の礼だ」
跡部さんは細長い小箱を、あたしに投げて寄越した。
「じゃあな手塚。せいぜい頑張れよ。条件は青学のお前らが一番いいはずなんだからな」
跡部さんは笑うと、車と一緒に帰って行った。