月光小夜曲*
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わけがわからないまま…
(何であたし、跡部さん家に泊まってるわけ…)
シャワーを浴び『当家でご用意させて頂いた服』を着ると、とある部屋まで案内された。
そこはダイニングルームなのか、跡部さんがレストランのように真っ白なクロスのかけられた広いテーブルについて、英字新聞を読んでいる。
「よ、起きたかお嬢ちゃん」
あたしに気づくと、跡部さんは新聞をたたみ脇へ置いた。
メイドさんが、すかさず新聞を片づけると、美味しそうな匂いのするワゴンをカラカラと押して来た。
「ま、座れ」
あたしが跡部さんの正面に座ると、素早くテーブルに朝食がセットされた。
まるで高級ホテルのような、朝食メニュー。
あたしはもう目が点になったまま戻らない。
「どうした?遠慮はいらないぜ?」
跡部さんは軽く笑うと、手慣れた感じにパンを手に取った。
「あの…一体どういう流れでこういうことに…」
あたしは恐る恐る跡部さんに聞いた。
「覚えてないのか?お前は俺様のピアノを子守唄にして寝ていたんだぜ」
「─え……」
…思い出した。
跡部さんの『月の光』…。
「ごっ…ごめんなさい。失礼しました」
あたしは顔から火が出るくらい恥ずかしかった。
「気にするな。ついでだ、今日一日、俺様の土曜日につき会え」