横浜物語
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「そんなこともあろうかと、これを持って来たのは正解だったな」
柳がそう言いながら『Y150アクセス便利マップ』なるものをカフェテリアのテーブルに広げた。
「さすが柳先輩っすね」
切原は感心したように言うとマップをのぞき込んだ。
「今ブン太は、この赤レンガ会場にいる」
立海テニス部参謀、柳蓮二の本領発揮か、持っていたペン先で地図に示された赤レンガ会場を差した。
「七星ちゃんを、いかに疲れさせずにスムーズに流れに乗せて連れて歩くかが課題になる」
「提案だけど、一時間枠の中で必ず10分程度の休憩を入れてくれないかな」
幸村が地図を見ながら言った。
「そうですね。私達は待ち時間がありますが、彼女にはそれがありませんから」
柳生も眼鏡フレームをついと押し上げると、それに同意した。
「流れ的には、赤レンガからのぐるりと回り込んだ移動が一番ええんかのう」
仁王も地図に視線を落としながら、指先を会場に沿わせてすべらせた。
「そうなるな。赤レンガからトゥモローパーク、はじまりの森……と6会場があるが、離れている場所は交通網を使って効率よく回ろう」
残りのメンバーが作戦会議を開く中、一人真田弦一郎が丸井と七星のいる赤レンガ会場へと移動していた。
「トゥモローパークだと……?」
新たに貰った地図を広げながら、ひたすら眉を寄せる真田の姿が開国博へ向かう観客の姿に紛れていった。