横浜物語
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「何だいブン太。七星さんとお楽しみ中じゃなかったのかい?」
幸村の声は、穏やかでからかうようだった。
『いや、ちょっと遊園地から離れちまったから、次のヤツにこっちまで来て貰っても構わないかなって思ったんだけど、幸村くんがどう思うか聞きたくてさ』
「離れたって……?」
丸井の言葉に幸村の眉がかすかに寄った。
『ほら、今ちょうど開国博やってるだろぃ? それで七星ちゃんにあちこち見せたいと思ったんだけど、往復で必ず遊園地に戻らせたら、七星ちゃんの足に負担かけちまう気がするんだよ』
「……」
七星を心配する丸井の声に、幸村は携帯を握り直した。
「そうだな。いい考えだよブン太、ありがとう。うん、わかった。次は弦一郎だからそちらへ向かわせる。それで、皆を一度集めて計画を練り直しておくよ」
電話を切ると、幸村も開いたままの携帯の時刻を見た。
「何じゃい、計画の見直しって」
仁王が飄々と戻って来た。
「何か不測の事態か?」
柳もすぐ続いた。
散り散りだった立海メンバーは、たちまちのうちに幸村の元へと集合した。
「ほう、ブンちゃんにしてはよう気がついたのう」
「まったくですね。てっきり時間内は、ひたすらスイーツを食べるばかりかと思っていましたから」
幸村からあらましを聞いた面々は、丸井の判断におおむね好意的な評価を下した。