横浜物語
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「さて、着いたぜよ。何に乗るんか決めちょるか?」
「やっぱ絶叫系っしょ」
「観覧車がよかったんだよね?」
港の遊園地に到着した面々は、口々に言いながら一斉に七星を振り返った。
「え…と…」
七星は、やや焦り気味に自分を取り巻く立海レギュラー八人を見渡した。
誰の意見に賛同しても何だか角が立ちそうだ。
(ここは穏便に…)
「あのっ…順番に行きませんか? どれもあたしは楽しそうに思えますから」
苦渋の選択とも思えたが、順番なら問題ないだろう。
「順番と申しましても」
「色々あるな。施設の端からなのか、俺達か君の乗りたい順なのか」
「俺はどれでもいいぜ?」
次々と言われると余計焦る。
「まとめて全員で乗ればいいだろ?観覧車ならたくさん乗れる」
「観覧車はせいぜい六人だろぃ? 一度は無理だぜ」
「二台に分かれて乗ればいいじゃないか、問題ないぜ」
にこにことジャッカルが丸井に説明する。
(野郎だけのボックスと七星ちゃんのいるボックス…ケンカになるだろが…)
ふくらませたガムをパチンと割ると、丸井は横目でジャッカルを一瞥(いちべつ)した。
「それじゃ、皆さんのお誕生日の順にしませんか? 4月生まれの方から順番に、好きな乗り物などを決めて貰って…」
七星は、先輩後輩関係ないように平等な選択をしたと思った。
「やりぃっ! それがいいぜ! さすが七星ちゃん」
提案を聞いた丸井が俄然張り切り出した。
「え…」
「俺、丸井ブン太は4月20日で、レギュラーじゃトップの誕生日なんだぜ」
得意気に自分を指差し、七星の目の前でアピールする。
「そうなんですか…」
「…誕生日なら平等に回る。妥当な策だし構わんだろう…」
丸井のアピールに目を丸くした七星に、珍しく真田も同意した。