横浜物語
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「だから、もし赤也から誘いがあっても断って欲しいんだ」
幸村は念のため七星へと電話を入れた。何事も先手必勝、と思ったが
『あ…あの…それが幸村さん』
七星の応対は期待に反し戸惑いを隠せない様子がありありだった。
「…まさか、もう…?」
幸村の柳眉がわずかに寄る。
『はい、つい先ほど連絡が来て…明日横浜で遊ぶことになりました。あの…観覧車に乗りたいなって思っていたから…OKしちゃったんですけど…いけませんでしたか…?』
申し訳なさそうな、こちらの様子を伺うような息遣いが携帯の向こう側から感じられる。
「いや、君が楽しめるならそれでいいんだ。ただ、相手が赤也って言うのが心配だからね、俺も明日はそちらへ行くよ」
作り笑顔を浮かべ、想いとは裏腹な優しい言葉を七星へとかけた。そして通話ボタンを押し会話を終了させると、幸村は少し考える表情に変わった。
「ふうん。こういうことになると赤也は実に素早い行動に出るのう」
帰り支度の整った仁王はバッグを肩に担ぎ、相方の柳生へ話題を振った。
「確かに切原くんには、常日頃からそういう行動を起こして頂きたいものですね」