横浜物語
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「ねぇ、行きましょうよ。先輩方」
「どこへ」
「何しに」
「面倒じゃ」
「赤也のことだ、どうせまたくだらない所に行きたがっているんだろ? 」
「ひどいっすよ~先輩達。明日はせっかくの貴重な休みなんだし、遊びに行きましょうって誘ってるだけっすよ」
夏休みに入って間もなく、立海大附属テニス部の練習後の代わり映えのないいつもの部室での風景。
それぞれ汗を押さえ、ドリンクでひと息つき、着替えたり帰り支度をする中、ひとり切原赤也がだだをこねるように着替えもせず、机に顎と両腕を乗せ、だらだらとしている。
「たるんどる!大会前だと言うのに遊ぶことしか考えんのか?」
いち早く着替えを済ませ、帽子をかぶり直した副部長の真田が、バタンとロッカーの扉を閉じると鋭い眼光で赤也を睨みつけた。
「でも真田副部長、緩急つけて勢いに乗る必要もあるんじゃないすか?人間、時には遊ばないと大成しないっすよ」
真田の攻撃にもひるむことなく切原は、机から離れずに言った。
「ほぅ…だらけとる割にまともなことも言うのう」
シャツのボタンをはめながら仁王が感心したように言うと
「さぁどうですか、切原くんは遊びたい一心ですから、詐欺師に勝るとも劣らない話術を仕掛けてくるのかもしれませんよ」
相方の柳生はそっけなく返す。