東京物語*
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「ぶっ!」
思わず吹き出しかけた。
「これが、四天宝寺名物お笑いテニスか」
パソコンの画面に一氏と金色の面妖なダブルスが所狭しと繰り広げられていく。
そしてなぜか、ド突き漫才だの、たこ焼き早食い王決定戦だの、本当にどうでもいいバラエティー番組のような生徒たちの素人芸が延々と続く。そしてラストは校長の挨拶で締めくくられ、生徒が全員悶絶したのか綺麗に卒倒して終わった。
「これは何の拷問だ……?」
最後まで見た乾は、改めてディスクのケースの説明文を読んでみた。
『ようこそ四天宝寺へ! おめでとう君も今日から四天宝寺の仲間入り!』
「これはもしや、新入生用の学校案内DVDじゃないのか?」
四天宝寺はこんな、ある意味手の込んだ自主製作DVDを配るのか。
「新入生もいい迷惑だな」
だが、入学して数ヶ月も経てばすっかりこの四天宝寺色に染まるのだろう。
乾はそう思い、パソコンから取り出したディスクをケースに戻した。
「これをどうしろってんだ?」
眉間にシワを集めまくった跡部が呟く。
跡部は最後まで見ることもなく、ディスクを秒速でケースにしまい机に叩きつけた。
「笑えねえ」
「ウス」
「これ、どうしようね」
「ああ、データにするにも学校案内用にかなり脚色と演出がされている」
立海でも幸村と柳がパソコン画面の前で困惑気味だ。
「まあ、レアと言えばレアだけど」
四天宝寺名物と言えば、そうなんだろうと幸村もため息と一緒に取り出したディスクを眺めた。
「そうだ、紅白戦やった時の負けチームに見せよう」
備品入れの引き出しにディスクをしまいながら、幸村はいいことを思いついたという顔で笑った。