東京物語*
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「四天宝寺から届け物ですか?」
氷帝テニス部に大きな箱が届いた。
「先日の練習試合の礼だそうだ」
同封されていた手紙を読んだ顧問の榊は跡部にもそれを見せた。
「……不穏な感じしかしませんが」
丁寧な礼状とは裏腹な箱に詰め込まれた怪しげな缶飲料やペットボトル。
どれも妙なラベルの物ばかりだ。
「まあ、四天宝寺名物のようだし後の処理はお前に任せよう」
行ってよし、といつものポーズを決められ、仕方なく跡部は箱を樺地に持たせるとコートへ戻った。
「なんやのこれ」
「見たことねーぞ」
わらわらと箱の周囲に集まった面々は、あれこれとボトルや缶をいじりまくる。
「大阪限定の激レアもので、ほぼ手に入らねえ物らしい。一人一本、好きな物を選べ。早い者勝ちだ」
跡部の一声でそれまで胡散臭げにしていた連中の目の色が豹変した。
箱は一気に空になったが、奪い合ったため潰れてひしゃげた段ボールの底に一枚のディスクが残っていた。
「ウス」
最後にボトルを手にした樺地がそれを跡部に渡した。
「なんだ?」
「四天宝寺から何か届いたそうだよ」
ここ立海にも大きな箱が到着して、受け付けた事務職員が部室まで運んでくれたようだ。
「なかなか律儀な方たちですね」
「そうだな。礼儀正しいのはいいことだ」
先日の練習を見学させてくれた礼だと幸村が手紙を読むと、柳生や真田も感心する。