東京物語*
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「そうか、白石がカブトムシ飼っとるの聞いて青学テニス部が気を利かして友だちをプレゼントしてくれたんやな」
勝手に解釈し、ウンウンと頷く渡邊は
「ほな、練習戻れや」
と残りを白石に任せて職員室に戻って行った。
「そないなわけないやろ」
一昨日のカブトムシの件は青学テニス部の預かり知らぬ事だ。
「送り主は高寺さんやろ」
「けど、カブトムシはどっか行ってしもたんやないの?」
帰りの新幹線での騒ぎを思い出し、白石と謙也は首をひねった。
カブトムシが七星にくっついていった事は、この場では財前しか知らない。
(まあ、カブトムシが青学まで飛んで行ったは、言い訳的には通用せえへんな)
とりあえず財前は何も言わない、を選択した。
白石と謙也もわざわざ青学まで問い合わせようとは思わない。七星が自宅住所を書かず学校名で出したのだから、詮索されたくないという気持ちは汲み取らねばなるまい。
「けどまあ、練習を見学させてもろた礼はしたいもんやね」
「ああ、それはそやな。何がええやろ?」
「それやったら四天宝寺名物が一押しやないですか? 氷帝と立海、それに謙也さんの従兄弟さんには特別に宿泊の礼も必要っすわ」
したり顔で財前が言えば、確かにそうだと白石と謙也も賛成した。