東京物語*
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「さて、何にしよか」
お好きな席へどうぞと言われ、窓際の明るいテーブルを選んだ三人と七星は座席に落ち着くとすぐメニューを開いた。
「ガッツリいくで~」
「晩飯はもう家やから、関東の出汁でも堪能しよかな」
肉系のページを眺める謙也に、うどんが付く定食系を思案する白石。
「どれにします?」
「そうですね……」
財前に言われ、パスタやドリア、グラタン、ピザ、と悩む七星。
(サラダも欲しいよね、野菜は採りたいし)
迷うページをめくりながら、あれこれバランスを考える。
「よかったらサラダ大きめの取って分けません?」
財前が七星の目線を追うようにサラダを指差した。
「あ、ええな。いっちゃんデカいのにして四人で分けよか」
白石も自分のメニューのサラダの写真を見て賛同する。
「いいですね」
「どれがええ?」
「うーんと」
向かいの自分より、隣の白石とサラダを決め始めた七星に顔をしかめる財前。
(顔、怒っとるで)
チラッと財前を横目で見る謙也。
「あれ」
一通り注文を済ませ、ドリンクバーに行こうとした七星が白石を見て目を丸くした。
「どないした?」
「え、あの、そのカブトムシ……」
「え? ああ、あんたの髪に止まったヤツや」
「ついてきたんですか?」
まさか、という驚きの表情でカブトムシを凝視する七星。
「なんや白石のこと気に入ったんやない? まんま大阪に行くんやないか」
謙也も笑いながら飲み物を取りに向かった。