東京物語*
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「俺のが200円ばかり多いんでドンピシャとはいきまへんけど、プレミアムでお茶代付いとると思ってくれたらええですわ」
(このカードならそれこそこっちのエリアでいくらでも買えるのに……)
と思った七星だが、無記名のカードだし、財前の押しに若干困ってはいたが、図柄の憎めなさで交換を承諾した。
「何しとん? 電車来るで」
ホームのアナウンスが入り、到着案内のランプ表示と一緒に四人の乗る電車が来た。
立海の最寄り駅からバスに乗るが、停留所が近づくにつれ、わけもなく緊張してくる。
(どうか誰にも会いませんように)
校門までだから大丈夫と自分に言い聞かせ、立海前で降りた。
しかし、だ。
「あ、けど勝手に入ってええんやろか?」
と、昨日青学前で繰り広げた事を再び白石と謙也は始めようとしていた。
(まずい……そうよね。この人たちは立海に知り合いなんていないし、一歩校内に入ったら完全に不審者にされてしまう)
昨日は自分が声を掛けた。それは自分が青学の生徒だったから。
今は……。
立海の生徒を呼ぶしかない。
ため息を吐いて、スマホを取り出そうとした時だ。
髪を誰かに触られた感じがして振り向いた。
「え……」
だが、振り向いた先に誰もいない。
「え、あれ……?」
「あーっ! カブリエルやん! なんでお前ここに来てるん!?」
突如すっとんきょうな声を張り上げる白石に
「え? カブリエル? 大阪に置いて来たんとちゃうん?」
謙也も慌てて辺りをキョロキョロする。