東京物語*
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ようやく時間が来て、七星と財前はデザートを頼もうとボタンに手を伸ばしかけた。
「俺もいこかな」
メニューを覗き込む白石と謙也。結局四人共にデザートを頼んだ。
(あれ、財前さんも左利きなんだ)
目の前の二人が揃って左手のスプーンで甘味を楽しんでいる。
謙也は右利きのようだ。
「ごちそうさん」
「いえ、こちらこそ」
ドリンク代は約束通り七星が出したものの、ポテトや唐揚げは三人が割り勘で払ってしまった。
「ええのええの」
「女の子は遠慮したらあかんて」
口々に言われてしまい、それならと戸惑いながらもありがたく受けることにした。
青学に戻るという三人にこれからどうするのか聞かれ、素直に飼育当番は終わったので帰る宗を告げた。
「明日の予定は何かありますの?」
財前に聞かれたが、特にないと答えた。
「明日の俺たちって」
「大阪に戻るやろ?」
「うーん、戻る前に神奈川行って立海を見て来な」
「せやな、監督にも言われとるし全国二連覇の立海は外せへん」
頭を突き合わせ三人があーだこーだと議論を始めた。
(あたしがいる意味ある……?)
失礼しようと思い声をかけようとしたら
「えーと、高寺さん。立海の場所ってわかります?」
財前に不意に尋ねられた。
「立海ですか」
大変よく存じております、と内心思ったがそれは言わない。
「わかりますが、道順とかお教えすればよろしいですか?」
首を傾げる七星に財前が言った。
「よかったら明日道案内して欲しいんやけど、ええですか?」
昨日東京に着いた時は携帯のマップやホームページを呼び出し、未知の氷帝へ何の苦もなく二人を連れて到着した財前が、にこやかに道案内を頼む姿に白石と謙也は唖然とした。