東京物語*
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何かお礼をしたいと、教室に戻り無事亀も水槽に戻せた七星は三人に尋ねた。
「何がいいでしょうか?」
お礼なんて気にせんでええよ、という白石と謙也を無視するように
「甘味処この辺にあります? ぜんざい食べたいんですわ」
財前が言った。
「は? 財前急にどないしたん?」
青学テニスの見学に来たんやで? といぶかしがる白石にいつものポーカーフェイスで告げる。
「休憩しまひょ。このお人かて朝っぱらから亀探して疲れてますって」
「……」
「まあ、俺らはともかくお姉さんは疲れとるな、女の子やし」
うんうん、と謙也も同意とばかりに思い切り首を縦に振る。
二対一だ。分が悪い。
「え、と、喫茶店で一休みとかええですか?」
少々困ったように白石は七星に聞いた。
「構いませんよ。近くに早朝から開いているお店があります」
七星は腕時計を見て、白石に微笑んだ。
「ほな俺、乾さんに渡すもんあるんで、謙也さんたちは先に校門に行っててください」
「オッケーや」
謙也が大げさに財前に手を振るが、白石は一体何を渡すのかと不思議に思っていた。
「乾さん」
「おや、財前くんじゃないか。他の二人はどうしたんだい?」
財前一人に周囲を見回す乾に
「ちょっと休憩して来ます。で、先にお土産だけお渡ししよ思いまして」
足元に置いたバッグを漁りながら財前が言った。
「お土産? 大阪のかい? なんだか申し訳ないね」
本来の目的は氷帝だろうに、ついでとはいえ我が青学の分までお土産持参とは気を利かせてくるものだな、と乾は感心して財前の手元に注目した。
「実はこれは、乾さん個人への土産なんですわ」
立ち上がった財前の手には見慣れないペットボトルや缶飲料が数本。