東京物語*
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「亀探しは俺が手伝いますんで、先輩方は四天宝寺の相手をお願いしまっす」
手塚部長も待ってるんでしょ、と言いながらさりげなく七星の腕を掴み、何事もなかったように教室を出て行った。
「ちぇ~、面白くないにゃ~」
あまりに自然に出ていかれたせいか、拍子抜けした感の菊丸がぶつくさ言いつつも、もう一度窓枠に手をかけ外に出た。
「ふふ、でもそう簡単に見つかるものかな」
菊丸に続いた不二も、どこか愉しそうに呟きコートへと戻った。
「とりあえず、五センチなら階段は登れないし校舎内で探すなら一階限定だな」
ひとまず昇降口で立ち止まった越前の言葉に七星も頷く。
外は、と思ったが練習中の部員の目に入る確率が高い。自分が外を受け持ち、七星に校舎内を担当させようと口を開きかけた。
「亀探しってホンマですの?」
「俺も手伝うで。イグアナ飼っとるし、亀も似たようなもんや」
「俺もカブリエル飼っとるし、全面協力したるよ」
「え、と」
突然湧いた四天宝寺三人組に七星も越前も止まった。
「あんたが越前くんかな?」
「そっす、けど」
白石の問いにちょっと間を置く越前。
「ここは俺たちに任せて練習に参加していいで」
「そや、部長さんもお冠やでー」
「俺ら見学なんで、部活優先してください」
謙也、財前と詰め寄られ、なんだこいつらと内心思ったが、トリオ・ザ・一年の強制的お迎えで敢えなくコートに連れ去られてしまった。
「ほな、亀探索行こか」
昨日たまたま見かけただけの三人組と亀を探すはめになった七星の困惑は深まるばかりだ。