東京物語*
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次に謙也も振り向いた。
「あ、昨日の子やん!」
「あ……」
声を掛けた七星は一瞬戸惑った。
何せ目の前の謙也は……
「こ、こんにちは……。氷帝の、従兄弟の忍足さんでしたよね」
さりげなく微笑もうとしたが、顔がどうしてもぎこちなくなるのが自分でもわかる。
「そやー。けど従兄弟は取っ払って謙也でええで。どっちも忍足やし、名前呼んでかまへんからな?」
全然オッケーやー! とめちゃくちゃ嬉しそうに謙也がはしゃぐ。
「むぐぅ! 何すの財前」
謙也の顔をがっちり掴んで横に向けた財前は
「昨日はどうも。で、突然やけど、青学のテニスコートに案内してもらえます?」
七星に聞いた。
「テニスコート、あ、どうぞこちらです」
七星も昨日氷帝でテニスをしていた彼らを思い出し、青学にもテニスをしに来たのだとわかった。
七星を囲みにぎやかに移動する四人は、夏休み中で人の出入りが少ないとはいえ、部活する生徒たちの目を惹いた。
「高寺……」
テニスコート近くで部長手塚が七星に気づいた。
「え、と、お客様をご案内しました」
こちらに向かう手塚に七星も気がつき、ピョコンとお辞儀をした。
「あちらが青学テニス部部長の手塚先輩です」
三人の中からスッと抜け七星は手塚と三人を会わせた。
「……もしや四天宝寺の?」
立ち止まる手塚は考えるように白石を見つめ、声にした。