東京物語*
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(なんや、跡部の奴。気持ち悪いくらい機嫌よさそうになっとるわ)
コート脇に立ち、それぞれの練習試合をチェックする跡部が先ほどの険しい表情から一転、何やら嬉しげな雰囲気を醸し出している様子に戸惑いを感じずにはいられない。
(そないに四天との対戦嬉しいんやろか……?)
首を傾げても忍足に答えは出ない。
(そや、帰ったらたこ焼きパーティーしよか)
そう思いついた忍足の表情もまた、遠足前の小学生のように嬉々としていた。
(跡部さんも忍足さんもやる気凄いな。僕も頑張らないと!)
触発された鳳もスカットサーブに勢いが乗る。
(お、チョタやるな!)
釣られて宍戸もパワーアップ。
妙な波状効果で後半戦の氷帝の勢いは、疲れが溜まって来た四天三人組を完全にのしてしまった。
「いやー、お疲れさん! ホンマええ試合ありがとうな」
「こちらこそ、滅多にない貴重な練習試合をありがとう」
白石と跡部の握手と部員たちの拍手で、突発的に開催された四天宝寺と氷帝との練習試合は幕を閉じた。
翌日、忍足は部活で練習だが三人はどうするのか聞くと
「渡邊監督からは関東の強豪校を偵察してこい言われとるんで、ちょっと見てこよ思うてるんよ」
白石からスマホのスケジュールを確認しながらの返事がくる。
「それでしたら青学行きたいんですけど」
荷物を詰め直す財前が部屋の時計を見て言った。
「あー、昨日会った奴青学やった?」
謙也も最後のパンをかじりながら時計に目をやった。