東京物語*
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「四天宝寺テニス部が来ているそうだが」
氷帝の監督榊が、先ほど呼びに行った日吉と校舎から出てきた。
「はい、部長の白石蔵ノ介と申します。どうぞよろしゅう。早速ですが、うちの渡邊監督とお話し願えますやろか?」
お辞儀をした白石は、榊に携帯電話を差し出した。
「もう繋がってますんで、そのままお話し下さい」
白石から携帯を受け取った榊は、わずかにそれを見つめたが、すぐに監督の渡邊と話し出した。
「試合の許可は降りますやろか?」
「多分、せっかくやからやって来い言われるんやないか?」
「そやな、全国出たからって、必ず当たるわけでもないねんから」
携帯で話し込む榊を横目に、大阪組の三人もひそひそと話す。
「はい、ではお預かり致します」
話し終わった榊が白石に向き直り、携帯を返した。
「跡部」
「はい!」
不意に呼ばれたが、跡部はサッと榊の前に立った。
「白石」
「はい!」
白石もそれに並んだ。
「渡邊監督も他校との練習は大いに期待を寄せているとおっしゃった。今から氷帝と四天宝寺中とで練習試合を行うことにする」
榊の言葉に四天宝寺の三人は、すぐさま顔を見合わせ小さくガッツポーズを決めた。
本来なら1ゲームずつでもやらせたいところだが、いかんせん四天宝寺は三人だけなので、アミダで相手を決めていいかと持ちかける氷帝側に対し
「二、三人続けて試合したってどうってことないっすわ」
「そうやで、この浪速のスピードスターにアミダくじなんて必要ないで。何人でも試合したるがな」
財前と謙也が豪語する。
「あ、侑士は休んでてええからな? 俺のスピードにビビってまうやろ?」
「何やと?」
ニヤニヤと挑発する謙也に忍足はムッとする。
「何や、やるんか侑士」
ラケットを掴んだ忍足は
「当たり前や」
たこ焼きの恨みは海よりも深いねんで。と、心の中で焼きたてで熱々のたこ焼きを思い描いた。