東京物語*
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「…何やのそれ」
鼻先でヒラヒラと何やら書かれた立派な紙を、忍足侑士はいぶかしげに視線で追った。
「わからへんか」
「だから、何やの言うとるやん。勿体つけるほどのもんやないやろ。早よ言わんか」
こちらはいきなりやって来た相手が、何の用なのか皆目見当もつかないでいるというのに、目の前にいる金髪野郎は妙にニヤニヤとしている。
ムカつく。
「教えたらどないです? あんまり焦らすと殴られますよって、ほどほどがええんとちゃいますやろか? 」
いつまでも従兄弟をからかう忍足謙也を見て、財前がイラつく感じの忍足侑士に助け船を出した。
「ハァ…しゃあないか。ほな目ん玉ひんむいてよう見てや」
今まで片手でヒラつかせていた立派な紙を、謙也は両手で持つと侑士からはっきり見えるようにビシッと広げた。
「…何や…? …え…警察…やてぇ? 」
「えっ、マジ? 侑士、何やらかしたんだよ! 」
誰宛てで誰からか、目についた文字だけ拾いのけぞる忍足侑士に、氷帝メンバーが集まって来た。
「落ち着け忍足。よく見ろ。この間の大阪の事件の感謝状だ」
跡部が忍足の横に並ぶと、すっと目を走らせ表彰状の全文を瞬時に読んだ。