月光小夜曲*
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「…記憶でテニス…?出来るものでしょうか…」
鳳がつぶやく。
「…コピーテニス…樺地だ…」
跡部も目を見開く。
「樺地の!?…いやしかし、あれは身体能力がよほど高くないと…出来るものじゃないですよ?」
焦る鳳。
「…俺が確かめる」
そう言うと、跡部はコートに向かった。
「─たっ!」
七星がジャンプして叩き込んだ『ジャンピングスマッシュ』が忍足の脇を抜けた。
「ゲームセット」
「…ホンマにテニスしとらんの?」
息をはずませて、忍足さんがあたしに握手しながら言った。
「してません。今のが初めてです」
(1セットって結構あるじゃないさ~)
あたしは、短時間で押さえたつもりだけど、さすがに初めてのテニスは、ちょっと疲れた。
「次は俺だ」
振り返ると跡部さんがいた。
「…無理ですよ。あたしはもう1セットなんて出来ません」
初めて振ったラケットで腕も疲れている。
あたしは正直に跡部さんに、続けられないことを言った。
「1ゲームでいい。勝敗は関係ない。俺は知りたいだけだ」
「…終わったら帰してくれます?」
あたしは、早く帰りたかった。
「ああ、送ってやる。そら、お前がサーブをしろ」
跡部さんはそう言うと、忍足さんのいたコートに立った。