大阪物語*
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(表彰…? 堪忍してや…しかも全校生徒の前やて…?)
表彰ならテニス部で大会のたびにされてはいるが、まったくの個人でしかも単なる成り行きでしたことを表彰されるなど思ってもみなかった。忍足にしてみれば、翌日忘れてしまっても構わない出来事である。
「ま、休み明けを楽しみにしてろ。そら行くぜ」
座っていた椅子から立ち上がると、跡部はラケットを手にして忍足に声をかけた。
「あ~…楽しみになんてせぇへんわ。面倒なだけやん。今行くって…」
忍足は持っていたFAX用紙から顔を上げ、それをテーブル脇に置くと外の暑さを気にしながらラケットを取った。
「樺地」
「ウス」
跡部の声に従い樺地が後に続く。
コートに向かうと、今日も変わらず真夏日の日差しが照り返る。
「はぁ…しんど…」
「おら侑士、行くぜ! 」
「元気やんな…岳人」
仕方なく飛び跳ねるダブルスパートナーとコートへ向かって駆ける。