大阪物語*
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謙也に向かって言いはしたが、侑士の脳裏にはあの日、自分の前を駆け抜けた鮮やかな少女の後ろ姿があった。
(青学のスピードスターやな…)
ふっ…と小さく微笑みをこぼすと
「ほな、全国で」
侑士も白石に返した。
慌ただしい二泊三日の大阪滞在が過ぎ、忍足侑士は一人、新大阪駅の土産売り場にいた。
「テニス部土産は…いくつ買うたらええんやろ…」
取りあえず食べ物限定でレギュラーだけとしても、育ち盛りのスポーツ少年達だ。一人ひとつの割り当て程度で満足するはずもない。
「…榊先生は、別枠やないとアカンやろな」
土産売り場をウロウロしながら、この時間も練習に明け暮れているであろう仲間達の姿を思い浮かべた。
ふと、キャラクター物のストラップが目に入り、手に取る。
それこそ全国に名の知れた、猫のご当地シリーズだ。
大阪のイメージがたこ焼きなのかと言うくらい、どのパターンのポーズでもその猫は、たこ焼きを手にしている。
「通天閣にしがみついとんのに、たこ焼き離さへんのか…」
何だか可愛い。