大阪物語*
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「ほな、次会う時は全国で」
「氷帝のスピードスターと試合すんの楽しみにしとりますんで、必ず勝ち上がって来て下さい」
別れ際、喫茶店の前で白石と財前が侑士に声をかけた。
「…は? 」
「氷帝のスピードスターって…何やの」
二人の忍足が、それぞれ発言主の財前を片眉ずつ上げて見た。
「浪速のスピードスターの従兄弟なんですし、東西揃い踏みでええんちゃいますか? 」
(相撲か俺らは…)
からかうように言う財前に、侑士はテニスコートで四股を踏む己の姿を思わず想像してしまった。
「スピードスターは俺の専売特許や。侑士かて俺は追い抜けへんで」
反対に謙也は、自信たっぷりに横目で従兄弟を見ながらニタリと笑う。
「せやね、謙也の足は最速や。誰にも追いつけへんやろ」
「へ…」
何か反論されるものと思っていた謙也は、我が耳を疑った。
(そないにあっさり認めるんかい? 何やおかしないか、侑士ってこないに素直なキャラやったかな…? )
腕組みをして、昔からの記憶をたどってみるが、今ひとつわからない。