大阪物語*
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「はぁ~しんど」
忍足侑士、謙也、白石、財前の四人は手近な喫茶店に飛び込むと、我先にと座席にへたれ込んだ。
「練習かてあないに走りませんわ」
出されたコップの水を一気飲みすると財前は、すぐにメニューも決めずに水のお代りを頼んだ。
「体力消耗してしもたわ」
「追ってる間は夢中やったけどな。光、ゲーセンどないする? 」
冷たいおしぼりで、顔の汗を拭く謙也に白石が応えながら財前に尋ねた。
「ひと息ついてから考えますわ」
ひったくり犯を警察に引き渡すと、色々と調書を取られ結構時間を食ってしまっている。帰る時間を考えると、それほど遊ぶ時間は残されていない。
「侑士、何がええ?」
メニューを見ながら謙也が従兄弟に聞いた。
「…何でもええわ」
チラリと開いたページに視線を向けたが、すぐに座席に身体を沈めて店の天井を仰いだ。
昼を食べそびれたまま、全力疾走し、挙げ句スカッドサーブまで披露した忍足侑士は、空腹の峠をとうに越え、何だかもうどうでもよくなってしまっているようだ。