大阪物語*
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「忍足侑士や、よろしゅう。いつも謙也が世話かけてすんまへんな」
侑士が二人に挨拶すると、隣の謙也を指差しながら笑った。
「な、ちゃうがな。間違うたらアカンよ? 世話しとんのは俺の方やって」
あわてて謙也が割って入ると、全面的に訂正した。
「そうですかぁ? 」
財前が、疑わしさ満点の視線で謙也を見つめる。
「まぁ、ええんやない? 明日から謙也の言うた通りに世話して貰えば」
白石がニヤリと笑う。
「あ、そうですわ。そらええですわ。ほな明日からよろしゅう頼んます」
おどけるように、人懐こい笑顔を浮かべた財前は、謙也に深々とお辞儀をした。
(まずったんか、俺……)
思った以上の反応に、効果が出過ぎたとやや焦りながら、謙也は二人から一歩離れようとした。
「ほな、明日は朝練やから遅れへんように。ええな? 」
謙也が警戒したほどまとわりつくこともなく、白石と財前は外へと通じるドアを開けた。