月光小夜曲*
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「…あちゃ…そらなんぼ運動神経ええ言うても難儀やな。ま、ほなら俺が七星ちゃんが返球しやすいように打ったるわ」
忍足さんが言ってくれたけど、あたしそういうのは好きじゃない。
「忍足さん。敵に情けは無用ですよ。あたし、テニスのルールは覚える気もなかったけど、ひとつだけわかります」
「…何や?」
忍足さんは、ちょっと驚いたみたいだけど
「要は相手のコートにボールを叩き込んで、返球させなければいいんでしょう?」
あたしがニヤ…と笑って言うと、忍足さんも大声で笑った。
「ひゃはは、せや。おモロイな、七星ちゃん。その通りや。ほなら、手加減せぇへんで。あの時の賭けと同じや。俺が勝ったらデートやで」
サーブ権があたしからで、『ワンセットマッチ』の試合らしきものが始まった。
(う~んと…)
あたしは、必死に青学のテニスコートを思い浮かべた。サーブを打つ場所とか、打ち方とか…。
(確かサーブは2回までよね)
頭の中で、青学レギュラーのプレイがリプレイされる。
(ま…いっか、取りあえず出たとこ勝負しかないもんね。その都度変更して…とにかく短時間で忍足さんを仕留める!)
あたしにテニスコートを走り回る余裕はない。