氷帝ヒロインといつもの青学ヒロインが登場します。
シンデレラは眠れない*
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まばゆい空がまぶしくて見られないみたいに…。
今まで散々隣りにいても平気だったのに、本当に急に、心臓までドキドキし始めるし、これじゃ恋する乙女と一緒じゃないさ。
ヤバいよ。ドキドキもまばゆさも全部、伊達眼鏡と泣きボクロのものなのに。
あたしは急に泣きたくなった。
「せ、先輩?」
驚いたのは鳳くんだ。オロオロしているのが丸わかりに伝わる。
「…ひどいよ。この気持ちはずっと泣きボクロと伊達眼鏡のものだったのに、何で急に、こんな…あっさりと持ってちゃうの?」
「楓先輩…」
「ほう、シンデレラが早くもハッピーエンドになっているじゃねぇか」
スタンドに上がった跡部が、鳳と楓の姿に微笑ましく目を細めた。
「部活中やのに注意せぇへんなんて珍しやん」
茶々を入れるように忍足がにやつく。
「鳳は休憩中だし、そこまで野暮なことを言う気はねぇよ」
二人を見つめる跡部のどこか優しい眼差しに、あの時の配役決めで鳳が、いの一番に立候補したのを思い返しているのだろうと忍足は思った。
「鳳のスカッドサーブ、まっすぐに星野に届いたみてぇだな」
跡部が穏やかに笑った。