氷帝ヒロインといつもの青学ヒロインが登場します。
シンデレラは眠れない*
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「トリプルでもいーよ」
あたしはわざとおどけて答えた。好きなアイスはいつもトリプルだもん。
「はは、ええんやないか。跡部も眉をしかめただけで、別にだめやとは言わへんかったで」
「あら、意外ね」
ちょった驚いた。泣きボクロなら、『あーん?』とか絶対言いそうじゃない。
「脚本は、新聞部の一、二年で書く言うてたよ」
「え……」
あたしは後輩の面子を思い浮かべた。まぁ、確かにテニス部のメンバーにシンデレラの脚本を書けと言っても無理そうだし……とあまり深くは考えなかった。
だけど、深く考えるべきだったと、刷り上がった脚本と配役を見て激しく後悔した。
確かに王子様は希望通り二人だったわよ。
でも、だけど、何でそれが鳳くんと向日くんになっているわけ? 伊達眼鏡と泣きボクロの両手に花で、ウハウハライフなシンデレラのはずだったのに何で?
貰ったばかりの脚本を手に、あたしはテニスコートの見えるいつものベンチで直立不動で硬直していた。
「あ、もう脚本出来たんですか?」
鳳くんが、にこやかに近づいて来た。
あたしはジロリと横目で睨んだ。
「何で鳳くんが王子様なのかな?」