シンデレラは眠れない*
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本音は聞きたいけど、聞けないから。だって送って行ったのは想像がつくし、それくらいのことでヤキモキしていては、とてもじゃないけど伊達眼鏡と泣きボクロの追っかけは出来ない。
心は寛大に自由に。あたしは自分の意思で二人を追う、これからもずっと。
「つまりは、確率と統計かな」
「おやおや、いきなり数学なん? 」
伊達眼鏡がその度のないレンズ越しに笑う。
「ま、聞けば驚き。歴代の日本人ノーベル賞受賞者は全部で13人。西日本出身が13人。そのうち関西が7人。すなわち、君の未来にも栄光は輝く可能性があるのだよ、忍足くん」
あたしはわざとらしさにさらに拍車をかけ、いつの間にか隣のベンチに座っていた伊達眼鏡の肩を叩いた。
「……俺にノーベル賞を取れ言うん? 」
目が点になってから、やや呆れ顔で伊達眼鏡は答えた。