シンデレラは眠れない*
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「あちゃ、居たんか跡部」
バツの悪そうなセリフを吐きつつも、ちっとも悪く思っていない顔が振り向いた。
「丁度、用事が済んだんでコートへ行くところだ。確か出かける前に、てめぇにも言ったはずだよな? 部活時間内に戻れたら、すぐ練習に加われってな」
泣きボクロはあたしを追い越すと、伊達眼鏡に近づいてそのままネクタイを引っ張った。
絵になる。写メりたいっ! 待ち受け画面にしたいっ!
ポケットの携帯に手を伸ばすけど、携帯はシャッター音がやかましいから撮ったらバレる。
デジカメなら…。新聞部員の必需品。持っててよかった、ありがとう自分。
「…何してんだ、星野」
ファインダー越しに泣きボクロと目が合ってしまった。
(ヤバ…)
「うん、跡部くんカッコいいから」
「フッ…何を今さら」
ファインダーの向こうで泣きボクロが、髪をかき上げポーズを決める。