シンデレラは眠れない*
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振り返ると伊達眼鏡がニヤニヤして立っている。
「なっ! …んでいるの? 今日は青学に…」
「もう用事終わってん。書類渡すだけやもん」
伊達眼鏡こと、忍足侑士はゆったりとした歩幅で硬直して突っ立っているあたしに並ぶと、その殺人的なエロボイスであたしの耳元で囁いてくれた。
「何から守ってくれるん? 」
ドキーン!
勝手に心臓が激加速を始めてくれる。
耳に息がかかるじゃないのさ! おまけに、そのしなやかな黒髪の香りが鼻をくすぐるし、毛先が頬や首筋を触るんですけど。
「顔、赤いで? 」
「─!! 」
知ってるくせに。わざとだ、こいつ…。
誰かお願い、この瞬間いつまでも続くか、時間を止めて欲しい…出来るなら泣きボクロも連れて来て。
でもあたしの妄想は、伊達眼鏡が離れてあっけなく終わったけどね。
「はぁ…急いで戻ったけど帰ろかな」
「練習しないの? 」